セーフィーでセキュリティに付加価値を。
トランクルームサービス「イコム」の他社との差別化対策

株式会社イコムは、「土地を元気にする」ことを目指し、トランクルームやコンテナのレンタル、コインパーク、貸地業、そして都市型農業までを手がけています。

(取材:2017年10月)

導入の決め手

  • リアルタイムで映像確認できるから
  • 動体検知があった時にフラグが立つため映像の振返りが簡単にできるから

導入目的

  • 防犯・犯罪の抑止
  • 内見の際にスタッフが同伴しなくても良い

導入した結果

  • 他社との差別化ができた
  • お客様が好きな時間に内見できるようになった

日本における遊休不動産の活用は重要なトピックのひとつ。

土地を余らせているオーナーに、様々な活用方法を提案している企業が株式会社イコムです。同社はどのようにコンテナやトランクルームを運用し、そこにセーフィー対応カメラはどのように貢献しているのでしょうか。

「ハビテーション」をキーワードに土地活用の様々な事業を展開

株式会社イコムは、「土地を元気にする」ことを目指し、トランクルームやコンテナのレンタル、コインパーク、貸地業、そして都市型農業までを手がけています。

イコムの手がける事業について、ストレージ事業部に所属している宮澤政男さんにお話を聞いてきました。

宮澤さん:自社の事業の中で注力しているもののひとつが、コンテナです。土地活用の中で、収納事業がまだあまり認知されていない約15年前に、この事業を始めました。たとえば賃貸業は家が空いてしまうとその分マイナスになりますが、コンテナは同じ広さの土地でも様々な事業者が活用するので、収益を積み上げやすいんです。

様々な事業を展開する同社が大切にしているのは、「ハビテーション」というキーワードです。

宮澤さん:私たちは「ハビテーションスタイル」という言葉で、都会と天然村の2拠点居住の提案をしています。平日は都会で仕事し、休日は地方で農作業をするというスタイルですね。コンテナについても、季節ごとに荷物が入れ替わることから「モノハビテーション」と呼んでいます。

トランクルームとコンテナにおけるセーフィー対応カメラの活用方法とは?

イコム株式会社では、全8台セーフィー対応カメラをセキュリティ目的で導入いただいています。屋内型のトランクルーム3物件に7台、コンテナを置く敷地に1台です。セーフィー導入前、コンテナとトランクルームにはそれぞれ別の課題がありました。

宮澤さん:コンテナ置き場は屋外にあり、誰でも入れます。私達が担当してから事件は起きていませんが、過去に盗難などのトラブルが発生していました。抑止力として、全体を見渡せる入り口にセキュリティカメラを設置しようと考えました。

宮澤さんの担当現場数は多く、ひとつの現場を訪れる頻度は週に1回程度です。無人の状況が多いからこそ、セキュリティに配慮する必要があります。

宮澤さん:24時間荷物の出し入れが自由ということをウリにしていて、基本的に人はいません。そのような現場を数多く手がけていると、頻度は高くないものの盗難はどうしても起きてしまいます。数年前にはイコムの施設が窃盗団に入られたこともあるんです。

窃盗事件もあったことで、今回セーフィーを導入されている現場とは別に、セキュリティカメラを活用していたこともあります。

宮澤さん:自販機を置き、その売上バックがない代わりに防犯カメラをつけるというサービスを導入したことがあります。しかしそれは従来のアナログカメラで、リアルタイムで映像を見ることはできず、何かあったときに記録された映像を振り返って確認するものでした。

このようなカメラでは、怪しい時間帯の映像を全て確認しなければ「何があったのか」を確認することができませんでした。一方でセーフィー対応カメラでは、動体検知により、動きがあった時にフラグが立ち、そのポイントをかいつまんで振返ることができます。そこが魅力のひとつと、宮澤さんは語ってくれました。

一方で、セーフィー導入には防犯の目的もありましたが、他にもやりたいことがあったと宮澤さんは教えてくれました。

宮澤さん:トランクルームの場合は、入り口にセキュリティがついているので、そこまでカメラによる監視が必要かと言われれば、そうではないんです。でも屋内にセキュリティがあるので、トランクルームを内見したいという要望があると、スタッフが待ち合わせて現場に行かなければいけなかった。セーフィー対応カメラ導入後は、お客さんの入退室が遠隔地から見えるので、スタッフが同伴しなくても内見ができるようになりました。

スタッフが現場に出向くコストも減り、お客さん側も好きな時間に内見に行けます。両者にとってメリットのある選択ができるようになりました。

セキュリティカメラが、コンテナの土地販売の付加価値となる

現在は8台ものセーフィー対応カメラを導入いただいていますが、実際に導入するにあたり、どのようなハードルが存在したのでしょうか。

宮澤さん:導入にあたって難しかったのは、環境を整備する点です。光回線を引いたり、基本は無人の現場なので回線を引くために立会が必要だったりと、初期準備には少し時間がかかってしまいました。

トランクルームに設置されているカメラはWi-Fiでインターネットに接続していますが、コンテナは屋外ということもあり、LTE回線を利用しています。電源は照明に使っていたものから引っ張ってきているのだとか。

宮澤さん:屋外監視用のカメラは、コンテナの上に設置しているので、棒のようなもので突っつけば壊すことができてしまう。カメラ自体が壊されないかどうかは少し心配ですね。

回線や電源の問題を解消して、現在も問題なくセーフィー対応カメラを利用いただいています。利用してみて宮澤さんが気づいたのは、セキュリティカメラを設置してあること自体が他社サービスとの差別化につながるという事実でした。

宮澤さん:同業他社の中で、セキュリティカメラを設置している業者は多くありません。コンテナサービスは差異をつくることが難しいですが、差別化のひとつとして、セキュリティカメラがあることでオーナーの方にも、利用者の方にも安心してもらえるのではないかと思っています。

「カメラを設置していること」がビジネス的に訴求できる状態にしていく大切さについて、宮澤さんは言葉を続けます。

宮澤さん:コンテナは土地の広さによって置ける数が決まってしまい、収益に限界があります。ビジネス的にはコストを下げることが大切なため、コストをかけてでもセキュリティカメラを導入していることがユーザーの心を捉えられるのか、きちんと訴求していかなければいけませんね。

最後に、今後のセーフィー対応カメラの活用方法についても教えてくれました。トランクルームを建てた物件自体を販売する際に、セキュリティカメラが訴求ポイントのひとつになると、語ってくれました。

宮澤さん:屋内のトランクルームに設置するカメラを増やしていきたいですね。自社でも出店を続けますが、トランクルームを建てて投資家の方に購入してもらうことがあります。購入を検討している方に物件を案内する際に、セキュリティカメラを導入していると伝えると、説得材料になるんです。その場で映像を確認できることを見せてあげると、反応はいいですね。

※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2018年1月公開当時のものです。

お話を伺った方

株式会社イコム 宮澤政男さん