神戸コレクションをSafieでライブ配信
「クラウドカメラでテレビ局の選択肢が増える」

リアル・クローズのガールズファッションイベントの先駆けである「神戸コレクション」。2021年11月に行われたイベントでは、イベントの様子のライブ配信にSafieのクラウド録画カメラ「Safie GO PTZ」と「Safie Pocket2」をご活用いただきました。カメラ導入の経緯や使い勝手、今後の可能性についてお話を伺いました。

(取材:2022年1月)

導入の決め手

  • 撮影した映像・音声をリアルタイムに配信設備に取り込める
  • 導入コストを抑制できた
  • カメラやビューワーの取り扱いが簡単だった

導入目的

  • 神戸コレクションにてイベントの様子をライブ配信するため
  • 限られた予算・リソースでライブ配信を実現するため

導入した結果

  • 最低限の設備投資・リソースでライブ配信が実現できた
  • 臨場感ある良い映像が撮影できた
  • 延べ視聴人数55,000人超、再生回数19万回を超えた

関西を基盤とし、「情熱大陸」「プレバト!!」を始めとした情報番組、ドラマ、バラエティ、報道、ドキュメンタリー番組などを制作・放送する「株式会社毎日放送」。

震災からの復興も含め「神戸の街を元気に」という想いのもと、同社が企画立案し、2002年よりスタートした「神戸コレクション」。ワールド記念ホールを飛び出して、初の街中開催となった「KOBE COLLECTION 2021 ___TRIP!」(2021年11月27日、28日開催)のライブ配信にSafie(セーフィー)をご活用いただきました。

イベントのプロデューサーの植村さん、そして配信業務を担当した「株式会社rtv」の重松さんにお話を伺いました。

「神戸の街を元気に」がきっかけ。初めての「街を舞台にした」イベントを開催

──まず、皆様の業務内容と、神戸コレクションについて教えてください。

毎日放送には、テレビ番組の制作に関わる部署、報道やスポーツに関わる部署などがありますが、私達は、さまざまなイベントの主催や企画・制作を行っている部署に所属しており、音楽イベントや美術等の展覧会など、多岐にわたるジャンルや規模のイベントを手掛けています。

重松さん: rtvは、映像のライブ配信の企画制作技術をメインの事業としています。その他、アメフトやラクロスといったスポーツの動画メディア運営も行っています。今回の神戸コレクションでは、ライブ配信のお手伝いをさせていただきました。

植村さん: 神戸コレクションは、「震災で傷ついた神戸の街を元気にしたい」という想いのもと、ファッションの街神戸で、「実際に買える洋服」いわゆる、リアル・クローズのファッションショーとして当社が2002年に立ち上げたイベントです。

これまで、毎年2回開催しておりましたが、2020年10月は弊社のテレビスタジオから、2021年6月は、神戸の酒蔵からライブ配信イベントとして開催しました。今回は、「神戸の街を舞台に」をテーマに、初めての街中開催を試みました。

今回の神戸コレクションは、新しい楽しみ方として、神戸・三宮の街全体を舞台に、ファッション・アート・カルチャー・フードといったコンテンツを複合的に体験していただこうと企画しました。人気モデルによるファッションショーはもとより、さまざまなアーティストのライブや多国籍の食を愉しむことができます。そして、当日会場に来られない人や遠方の方々にも楽しんでもらえるよう、モデルがランウェイを歩く姿や、賑わう街の様子のインターネットライブ配信も実施。その配信用の撮影にSafieカメラを使わせていただきました。

神戸コレクションの主催者である毎日放送の植村さん(左)と司会を務めた野嶋アナウンサー

神戸コレクションの主催者である毎日放送の植村さん(左)と司会を務めた野嶋アナウンサー

限られた予算・リソースの中で、イベントの様子をライブ配信したかった

──今回のコレクションで初めてSafieのカメラをご利用いただきましたが、そのきっかけについて教えてください。

植村さん: セーフィーさんの製品については、以前から工事現場や医療現場などで活用されていることを知っており「我々のようなエンターテイメントの現場でも使えるのではないか?」「機会があれば使ってみたい」と以前から思っていました。

今回はリアルなイベントと同時にライブ配信も行いたかったのですが、舞台が広域になったことで、ファッションショーだけでなく、街の様子もリアルタイムに配信したい。しかしそれには、カメラの台数もたくさん必要になり、予算やカメラマンなどのリソースが不足してしまう。なんとかできないかと考えていたときに「Safieカメラが使えるのではないか?」と思いついたのです。
「Safie Pocket2(セーフィー ポケットツー)」であれば、コンパクトで持ち運びもできますし、定点撮影もできる。工夫すれば映像のリアルタイム配信もできるのではないかと考えました。

重松さん: 私は、毎日放送さんからのご紹介でセーフィーさんのカメラを知りました。「実際に使えるのか?」と半信半疑でデモ機を送っていたただき、テストをしてみました。そうすると、想像以上に使い勝手がよくて驚きました。プロ用の機材は、専用の受信機や映像を変換するための機材が必要です。Safieカメラはそういったものが必要なく、ビューワーの映像データをパソコンに取り込むことも簡単にでき、音も拾えました。
テスト後すぐに、毎日放送さんに「いけそうです!」とご連絡したのを覚えています。

ファッションショーの様子をライブ配信するために設置された「Safie GO PTZ(セーフィー ゴー ピーティーゼット)」

ファッションショーの様子をライブ配信するために設置された「Safie GO PTZ(セーフィー ゴー ピーティーゼット)」

──今回のコレクションでは、「Safie GO PTZ」1台と「Safie Pocket2」5台をご使用いただきました。それぞれ、どのようなシーンでご活用いただいたのでしょうか?また、実際に使ってみた感想について教えてください。

重松さん: 今回の配信では、放送規格のカメラとSafieカメラの映像を組み合わせて使用しました。それぞれ撮りたいものを決め、役割を分担する形です。
「Safie GO PTZ」はランウェイを歩いてくるモデルの様子を撮影する目的で、ステージの先端に設置しました。「Safie Pocket2」は、4台をそれぞれライブペインティングのステージ、DJブースの俯瞰、DJの手元、キッチンカーが並ぶエリアといった、主なイベント会場の様子を撮影するために定点カメラとして設置。1台は「遊軍カメラ」としてイベント会場をレポートするクルーに同行するスタッフに持たせて、適宜移動して撮影するという形としました。

特に遊軍カメラは、レポーターについて行き、タイムリーに動いてもらいながら撮影ができ、想像していた以上に臨場感のある良い映像が撮れました。

DJブースに設置された「Safie Pocket2」

DJブースに設置された「Safie Pocket2」

植村さん: 今回のイベントのライブ配信は、ホームページやSNSで行いました。リアルのイベントとの併用ではありながら、多くの方々にファッションショーや街の様子を見ていただけたという点でも満足しています。

ライブ配信を実施した配信スタジオの様子

ライブ配信を実施した配信スタジオの様子

Safieカメラは放送コンテンツ制作における新たな選択肢に

──最後に、今後のSafieカメラの活用についての展望や要望などをお聞かせください。

重松さん: 今回、初めてセーフィーさんの製品を使わせていただきましたが、とても手軽で使いやすく、当社のビジネスにおいてもスポーツイベントのライブ配信などさまざまなシーンで活用できるという手応えを感じました。今後は、配信カメラの選択肢の1つとして考えてみたいと思っています。

そのうえで、サブとのやりとりのためにマイク接続にBluetooth以外の選択肢を用意いただいたり、ビューワーの映像ではなく、カメラが撮った映像だけを抜き取れるようにしていただけると、もっと使い勝手が良くなると感じました。あとは、長時間録画に対応できるようバッテリーが改善されるとなお嬉しいですね。

ライブ配信を担当しているrtvの重松さん

ライブ配信を担当しているrtvの重松さん

植村さん: 神戸コレクションに限らず、我々が手掛けるイベントでは、今後も「リアルと配信の融合」は行っていきたいと考えています。映像で見ていただいた方が、次は現地に訪れようと思っていただき、実際に来ていただくことになれば嬉しいです。その一助に、Safieカメラを活用していきたいと思っています。

今回、セーフィーさんの製品を使わせていただいて、一番に感じたのは「テレビ局の仕事の幅、選択肢が増える」ということです。

テレビ局という映像をつくる仕事には、カメラマンなどの技術者にリソースがかかります。しかし、Safieカメラであれば、プロのカメラマンでなくともディレクターやADでも使える。使い方次第では、定点で設置することで、人すら居なくても使えます。そして撮影した映像はタイムリーに遠隔で確認できます。

また、報道にも活用が可能だと考えます。これまで事件や事故が起こると、記者とカメラマンが一緒に映像を撮影していましたが、記者にSafie Pocket2を持たせていれば、いち早く現場に駆けつけ自ら撮影、ニュース番組などですぐに放送するということもできるかもしれません。

我々は、「より多くの映像を撮りたい、そしてそれを届けたい」という思いがあります。Safieカメラは、それを叶えてくれるツールの1つであると感じました。

※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2022年1月公開当時のものです。

お話を伺った方

株式会社毎日放送
エリアプロデュース局 SDGsプロジェクト室 植村 仁 さん
株式会社rtv
配信プロデューサー 重松 祐太 さん