パナホーム(現・パナソニックホームズ株式会社)×ケイ・オプティコム(現・株式会社オプテージ)×セーフィーで
セキュリティを付加価値にする新しい賃貸物件を

パナホーム(現・パナソニックホームズ)は1963年創業。パナソニックグループの住宅総合メーカーとして、戸建て住宅を中心に賃貸用集合住宅や分譲マンション、リフォームなどを手がけています。

ケイ・オプティコム(現・株式会社オプテージ)は、関西電力系列の大手電気通信事業会社。関西エリアで独自の光ファイバーネットワークを構築し、様々なサービスを提供しています。

(取材:2017年10月)

導入の決め手

  • 顧客のニーズに応えてくれると感じた
  • インターネット回線を活かせる
  • コスト削減や利便性を考えた

導入目的

  • 物件の付加価値を向上させるために
  • 物件のオーナーや運営会社に向けて他社サービスとの差別化を図るために

「セキュリティ」は賃貸物件において重要な要素になりつつあります。セキュリティに注力することが物件のオーナーや運営会社にとって他社との差別化ポイントになり、住居者は「安心」という価値に重きを置くようになりました。ケイ・オプティコム(現・株式会社オプテージ)との協業によってパナホーム(現・パナソニックホームズ株式会社)の物件にカメラを設置するなど、セーフィーは住宅領域を開拓していきます。

パナホーム(現・パナソニックホームズ株式会社)は、パナソニックグループの住宅総合メーカーとして、戸建て住宅を中心に賃貸用集合住宅や分譲マンション、リフォームなどを手がけています。ケイ・オプティコム(現・株式会社オプテージ)は、関西電力系列の大手電気通信事業会社です。関西エリアで独自の光ファイバーネットワークを構築し、様々なサービスを提供しています。

両者はこれまでに、パナホーム(現・パナソニックホームズ株式会社)がターゲットとする賃貸住宅マンション向けに、ケイ・オプティコム(現・株式会社オプテージ)がインターネットとテレビのサービスや光ファイバー回線の導入などで協業していました。

今回ケイ・オプティコム(現・株式会社オプテージ)は、インターネット回線を使ったより付加価値の高いサービス提供を目指して、セーフィー対応カメラをパナホームの賃貸物件に導入するスキームを構築。現在はパナホームの賃貸物件向けに、カメラ導入の話が進んでいます。

今回は、パナホーム株式会社(現・パナソニックホームズ株式会社) 角田政喜氏、立川隼也氏、株式会社ケイ・オプティコム(現・株式会社オプテージ) 松浦 武史氏、中野愛氏にお話を伺いました。

「より付加価値の高いサービス提供」を目指した協業

まず、今回の協業に至ったきっかけを松浦氏は次のように振り返ります。

松浦さん:インターネット回線を賃貸物件に導入する際に、その回線を使って何か付加価値サービスを提供できないかと考えていました。賃貸物件市場は常に新しい取り組みをしなければ、他社との競争に勝てないような市場です。パナホーム様は賃貸住宅を扱う企業の中でも新しいものを取り入れることに前向きで、先進的な企業です。そのタイミングでセーフィー対応カメラを知り、ぜひパナホーム様に紹介したいと考えました。

松浦氏は複数の「高付加価値サービス」を検討する中でセーフィー対応カメラが顧客のニーズに一番応えてくれるのではないかと考え、今回の導入に至りました。

松浦さん:他の選択肢として個人倉庫サービスや、地震の速報検知のサービスなどが候補にありました。それまでセキュリティ環境構築のために賃貸物件で防犯カメラ・監視カメラを導入している中で、一番顧客ニーズに適しており、今後の防犯カメラ・監視カメラの市場を覆せると体がゾクゾク感じたのはセーフィー対応カメラでした。顧客ニーズに応えること、他社と差別化を図ることと、インターネット回線を活かせることの3つを加味すると、セーフィー対応カメラだったんです。

物件のオーナー様、物件を管理する不動産会社様、そしてパナホーム様にとってのコスト削減や利便性を考えた上で、セーフィーを選んでいただきました。今後はクラウド防犯カメラ・監視カメラなど、画期的なサービスを検討していると、松浦さんは語ります。

賃貸物件におけるセキュリティカメラの課題とは

一般的に大規模な賃貸物件ではエントランスなどの共用部にセキュリティカメラを設置することが多いです。パナホーム(現・パナソニックホームズ株式会社)が扱う賃貸物件でも、設置することが多くなっているそうです。

角田さん:賃貸物件を選ぶ上で、セキュリティがしっかりしているかが賃貸の必須条件になりつつあります。最近では標準スペックとしてセキュリティカメラの導入を期待している入居者の方も多いんですね。物件の競争力を高めることは収益性の向上に直結します。物件のオーナーさんも理解して、カメラを導入いただいています。

セキュリティカメラへのニーズが高まるものの、課題も存在しました。これまでパナホーム(現・パナソニックホームズ株式会社)で導入していたセキュリティカメラが抱えていた課題について、立川氏は次のように語ります。

立川さん:まず値段が高いことが導入のハードルとして存在しました。導入しても故障してしまったり、思ったように撮れていなかったという問題も発生していました。HDDに記録するタイプのものは、映像を確認する時までカメラが故障しているかどうかわからないので、映像が必要なのに思ったように撮れていなかったこともありました。

賃貸物件の構造上の問題で、カメラを導入できないこともありました。特に小規模な物件であれば、導入が難しくなります。

立川さん:モニターを導入していれば故障に気づくことができるのでモニターを設置したいのですが、そもそもマンションやアパートにモニターやHDDを設置できる機械室が存在しないことが多いです。小規模な賃貸では導入を検討しても「辞めておくか」と諦めてしまうことが多かったです。

過去に起きたトラブルについても具体的に教えていただきました。

立川さん:以前、カメラを設置している近所で自転車泥棒があり、警察から防犯カメラ・監視カメラの映像提出の要請がありました。カメラを確認しようとすると、故障していて映像が記録されていなかったんです。撮れていなければ証拠にならず、カメラを設置していた意味がありませんでした。

ケイ・オプティコム(現・株式会社オプテージ)のサービスを導入していたマンションでも同様の問題が起きたことがあると、松浦さんは教えてくれました。物件はインターネットとテレビサービスを導入し、SDカードつきの防犯カメラ・監視カメラを協業先で導入。カメラが稼働し始めてから一週間後に、事件が起きてしまいました。

松浦さん:協業先からの情報提供により、警察の方に「SDカードを貸してください」と言われたのですが、拠点が夜中で電車もなく駆けつけることができなかったんです。結局警察の方にSDカードを持っていってもらったのですが、その間は映像の記録ができなく、SDカードが事件の証拠になるため返してもらえないと。結局別のSDカードを現地に行き、カメラに入れ直さなければいけませんでしたとのこと。

その点、セーフィー対応カメラは便利だと松浦氏は語ります。

松浦さん:セーフィー対応カメラならば現地に行かなくても映像を確認できますし、警察から連絡があった時に映像をダウンロードしたり、キャプチャをとって渡すことができます。この経験が、絶対にクラウド防犯カメラ・監視カメラを導入するべきという確信につながりました。

「遠隔に所有する物件の様子をいつでも確認できる」と物件オーナーの反応も良い

賃貸物件での導入はこれからですが、20台ほどセーフィー対応カメラを注文いただき、導入に向けて話が進んでいます。

中野さん:導入予定のカメラは、音声も録音できるドーム型のタイプ。音が記録できるのは、今までのものと比較して魅力を感じたポイントですね。設置場所によってはドーム型のカメラのほうが全方位を狙っているように見えるため、抑止力にはなりそうだなと感じています。ただ、賃貸住宅の場合は抑止力になることを重視しつつ、入居者の方が「撮られている」と思わないような工夫が必要です。

「入居者に配慮することが大切」と語りつつ、カメラを導入するのは賃貸物件のオーナー様なので、その方にセキュリティカメラの価値を伝えることも重要です。

角田さん:賃貸物件を営業する際に映像を見せると興味を持ってくれる方が多いんです。映像ならばわかりやすく、価値を理解してもらいやすい。

賃貸物件オーナーの方はセーフィー対応カメラのどのような点に魅力を感じ、導入いただいているのかは「遠隔地の様子を確認できること」が特に好評とのことでした。

立川さん:自身の住まいとは遠い地域に物件を持っているオーナーの方だと、いつでも自身が保有する建物を確認できるので安心できるという声をいただいています。また、自身が保有する物件への不法投棄の抑止力などにもなるため、評判はいいですね。

導入いただく際に気になるのが、価格の負担です。セーフィー対応カメラは買い切りではなく、月々の支払いという形態です。パナホーム(現・パナソニックホームズ株式会社)と賃貸物件オーナーでどのような支払いの形式を取っているのでしょうか。

立川さん:初期費用は工事費に含めていますね。運営費の支払い形態は、賃貸物件の管理運営の方法により2パターン存在します。パナホーム不動産で物件を借り上げて、家主として運営する場合は、セキュリティカメラの運営費は、入居者の方に支払って頂く家賃に含まれます。一方で賃貸物件のオーナーの方が直接カメラを導入し、運営する場合もあります。共益費の中に含めてしまうことが多いですね。

集合住宅に限らず、建物に関わる幅広い領域でパッケージを販売していく

最後に、ケイ・オプティコム(現・株式会社オプテージ)とパナホーム(現・パナソニックホームズ株式会社)でセーフィー対応カメラを今後どのように使っていきたいのか。その展望を教えてもらいました。

松浦さん:今後は集合住宅向け以外に、コンシューマや小売店などの法人の部門でも、今回のパッケージを展開していければと考えています。現在はマンションやアパートの共用部にカメラを設置いただいていますが、今後は自宅内でのクラウドカメラ展開をオプションとしても販売していきたいですね。自宅内での設置を進めることで、共働きでも家にいる子どもの様子を確認できたり、ペット可のマンションならばペットの様子を確認できたり。遠隔地の高齢者の方の見守りにも使えるのではないでしょうか。

一方でパナホーム(現・パナソニックホームズ株式会社)は、パナソニックグループであることを活かし、スマート家電との連携も視野に入れたいと意気込みます。

角田さん:パナソニックではデータを収集し、解析することで、より快適な住まいを実現するためのスマートホーム事業に取り組んでいます。スマート家電などがその筆頭ですね。その潮流の中でクラウドカメラも活かせればいいなと考えています。

立川さん:「パナホーム(現・パナソニックホームズ株式会社)にはセキュリティカメラが標準でついているので安心」という認知を獲得できればと考えております。警察の方にもパナホームならば大丈夫だろうと思っていただけるといいかなと。

※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2018年2月公開当時のものです。

お話を伺った方

パナホーム株式会社(現・パナソニックホームズ株式会社) 角田政喜さん
株式会社ケイ・オプティコム(現・株式会社オプテージ) 松浦 武史さん