現地の天気・混雑状況をスマホから確認
「海の家」でのクラウドカメラ活用法

スカイドリーム湘南ラウンジは神奈川県藤沢市の片瀬海岸東浜に夏の間オープンする「IT企業がやる海の家」です。 バーベキューの機材・食材から、Wi-Fi・電源まで充実した設備で、遊びも仕事も海の近くで楽しめます。 実は、様々なITソリューションを導入し、効率的な店舗運営が行われています。

(取材:2017年8月)

導入の決め手

  • TDモバイルさまからのご紹介
  • フレームレート、画質の良さ

導入目的

  • 夜間の店舗防犯のため
  • リモートから店舗の混雑状況を確認するため

導入した結果

  • 動体と音声のフラグが立っているので夜間帯の映像確認がしやすい
  • 混雑状況を映像でリアルタイムでも録画でも確認できた
  • 画質が良く映像が見やすくなった

「SkyDream Shonan Beach Lounge」は株式会社セカンドファクトリーが、4年前から毎年湘南で運営している海の家です。
同社はUI・UXのコンサルティングから、企業と一緒にサービスを開発するシステムインテグレーター業をメインとしながらも、海の家の運営、関連会社では飲食店も経営するおもしろい企業です。

「海の家×IoT」を始めたきっかけやセーフィー対応カメラの活用について千葉隆一さんにインタビューしました。

クライアントと何十時間も一緒に考えてサービスを構築しています

千葉さん:今までアナログでやってたことを、サービス構築から一緒に考えシステム化するのがメインの事業になります。
例えば、デジカメユーザーのためにオンラインで画像を管理できるアルバムのサービスや保育事業、赤ペン添削をWEB上でできる仕組みなど、業種・業態問わず様々なサービスの実績があります。
どちらかといえば、企業の社内システムよりも社外サービスのためのシステム構築を手がけています。

セーフィー:創業20年になるセカンドファクトリーさまは2004年に今の事業を始め、それまではWEB制作・デザインをメインとされていたんですね。

千葉さん:セカンドファクトリーではデザインとシステムを融合したUI/UXを提唱しています。
HCD(Human Centered Desigh)と呼ばれる人間中心設計を元に、体験デザインのデザイナーとエンジニアがうまくやり取りしながらサービスをつくっているんです。

飲食店での体験デザインをきっかけに自分たちで飲食店を経営することに。

千葉さん:2013年に飲食店内のシステムをビジネスとして依頼されたことをきっかけに、スマホでオーダーを取るシステムや、POSレジなどのクラウド型サービスをつくり始めました。
当時、飲食店の経営は未経験だったので、開発者自らが「現場」を体験するため、期間限定でリスクの少ない海の家という「現場」を始めたんです。
エンジニアも現場に立ち、お客様と対峙した経験を製品開発に活かすサイクルをつくりたかったんです。
海の家の反響が良かったので、その後下北沢・若葉台・戸塚にある「極鶏.Bar」を始めました。

実店舗は実験場のようなもので、想定外の問題がたくさん起こります。でも問題が起きるから対策が打てる。
実験場を持たないと気づけないですよね。完成したサービスをお客様先にいきなり入れて不便をかけるのではなく、実店舗で実験してサービスをつくっています。

セーフィー:海の家の反響の大きさから、その3~4月後に飲食店オープンとはすごいスピード感ですね!

「つくったシステムの課題を解決する」が海の家の運営のはじまり

セーフィー:海の家の入り口やレジの上にはセーフィーと別のカメラが3台ついてますし、デジタル画面には常に今年の来場者数が映り出されていて、見渡すとぜんぜん海の家っぽくないですね。

千葉さん:カメラの上にあるボックスがエッジコンピューターになっていて、年齢・性別・店舗へのインアウトを数値データ化。クラウドにあげて解析しているんです。
売れ行きのいいメニューを時間帯と人数カウントを掛け合わせて、相関関係でメニューを作るといったことを、うまくシステム化できないかとか、そういうことをやっています。
人手不足の飲食店に向けて、スタッフが少なくても効率良く店舗を運営するためのソリューションシステムを製作しています。

自分たちでも飲食店を経営しているので、できたシステムを極鶏.Barの店長に「ちょっと使ってみて」とお願いしてサービスを使ってもらい、1ヶ月まわして問題を見つけます。
POC(概念実証)をやるにしても、飲食店を探すところから始めると時間がかかるけど、自分たちでやっているからスピードが早いんです。
「自分たちの課題」として捉えられるよう、自ら飲食店を運営して、その飲食店で問題があれば解決できる仕組みをつくっています。

セーフィー:各テーブル上のQRコードからアプリをダウンロードするとドリンク1杯無料とはおもしろいですね。しかもスタッフさんからのスタンプをスマホ上で4人分集めると、さらにドリンク1杯無料とか楽しい仕掛けがたくさんありますね。

千葉さん:スタッフとお客さまのコミュニケーション活性化のために、そのような仕掛けを置いてます。
ただ、裏では次回の来店促進や、アプリダウンロードのスタッフランキングなんかも出るのでスタッフのモチベーションUPなんかにも役立てています。

セーフィー:ゲームみたいな感覚で仕事ができて、しかもアワードまで出るのは楽しい職場になりますね!

千葉さん:お客さんは席につきながらそのアプリから次の注文もできるので、実はスタッフのコストを抑えられたりと好循環なんです。

セーフィー:本当にアプリから注文できる!しかも用意できたらSMSでお知らせしてくれるんですね。行列に並ばなくて良いですし、これはスタッフを減らせるというのも納得です。

現地の天候やお店の混み具合をリアルタイムに毎日確認

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

千葉さん:セーフィーのカメラはパートナー企業の、通信に関するソリューションを提供しているTDモバイルさまからのご紹介で利用しています。
実は昨年も防犯・監視目的でカメラを入れていたのですが、画質がそんなに良くなかったんです。フレームレート(fps)数があまり高くなかったんですよね。

それに比べ30fpsというセーフィーのカメラの画質にはとても満足しています。(※30fps…1秒間に30フレームの映像)
見ようとしてたもの自体は昨年と変わりはないので、余計に画質の違いをはっきり感じています。
人の入り具合は現地の天候によっても変わりますし、その混雑状況によってスタッフの数も変わります。海の家という形上、夜間は鍵などないので不審なことが起きなかったか確認するために利用しています。

夜間の振返りは、動体検知や音声検知のフラグの立ったところだけ確認すれば済むので時間と手間がかからず便利になりました。

セーフィー:ご活用ありがとうございます。 ぜひセーフィーのクラウドでも一緒に開発を進めていけると嬉しいです!!

※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2017年9月公開当時のものです。

お話を伺った方

Sky Dream Shonan Beach Lounge 千葉隆一さん

(取材:2017年8月)