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社員インタビュー

VPoE

多様な個性を持ったエンジニアたちが活躍できる環境づくりを目指して

第1ビジネスユニット
プロダクト部 副部長

谷口 元信

米国・アイダホ大学にて自然環境の生態管理について学んだ後、国内のSIerに就職。Webアプリケーション開発や新人教育、マネジメントなどに携わり2年で退職。フリーランスのエンジニアとして様々な業界の開発プロジェクトを渡り歩いた後、国内最大級の医療系ポータルサイトを運営するIT企業に就職し、治験事業のサービス開発に従事。同事業の社内カンパニー化に伴い、企画・開発・デザイン・QAを統括する部門の役員に着任。同社にて約9年間勤務した後、IoT関連のデバイスやサービス開発を学びたいと考え、2019年4月セーフィーへ入社。イメージングチームのグループリーダーやプロダクト開発部の副部長を経て、2021年末に第1ビジネスユニット プロダクト部の副部長に就任。現在もプレイングマネージャーとして、機械学習を活用したサービスの実証実験開発、プロダクト開発に伴う企画・開発のマネジメント業務などを担当する。(所属部門・役職はインタビュー時点のものです。)

大学在学中から一貫して「山や森の生態管理のためのシステム」を作ることを目指し、ITエンジニアを軸としたキャリアを歩み続けてきた谷口さん。現在でも休日を利用して山林調査に出かけているほか、将来的には山林に近い場所に住みながらフルリモートでプロダクト開発に打ち込むことが夢だと語ります。今回のインタビューでは、そんな谷口さんがセーフィーへの転職を決めた理由・背景についてお聞きするとともに、プレイングマネージャーとして関わってきた仕事の内容、セーフィーでAIや機械学習、プロダクト開発に携わるおもしろさ・やりがい・醍醐味、さらには第1ビジネスユニット プロダクト部の副部長として考えている自組織や若手エンジニアに対する思いなどについて詳しく伺いました。

生態管理のシステムを作るためにエンジニアを志した

アメリカの大学時代に学んでいた「生態管理」とは、どのような学問でしょうか?

簡単に言えば、山や森などに存在する有機物・無機物を調べ、互いにどのような影響を与え合うことで自然環境が形成されているかを探究する学問です。現場でのフィールドワークや生態系の研究を軸に、それらに影響を与える政治や経済なども学びながら多角的な視点で環境を捉える活動を行っていました。
昔から人と接することに苦手意識があり、中学生の頃から、どのようなことを勉強して、どのような仕事に就けば人と接しない生活ができるかについて考え続けていた結果、「山の勉強をしておけば山に籠って仕事ができる」と思い付き、生態管理を学ぼうと考えたのです。単純ですが最初のきっかけはそんな感じでした(笑)。

帰国後にSIerで2年、フリーランスで6年、医療系IT企業で9年、一貫してIT系エンジニアを軸としたキャリアを歩まれていますね。

「生態管理のためのデータを自動で集めるシステムを作りたい」と考えたことが、私がエンジニアを志した一番の理由です。
山の中に入ってフィールドワークをしても、土地が広大であればあるほど人力でのデータ収集は困難になります。そのため統計と同じように一部の特徴的な場所を選んでデータを収集して解析することになるのですが、結局のところ、そのような手法で得られた解析結果では山全体の本当の実態を掴むことができません。学生時代の私は「ITの力を使えば、人力に頼らずに山全体のデータを自動収集できるシステムを作れるのではないか」と考えたのです。
ただ、当時はデバイスが非常に高価で費用対効果も見込めない状況だったため、とりあえずは自分の知らない様々な業界に入り込んでシステムを作る経験を積もうと考えました。フリーランス時代は商社、官公庁、外資系メーカー、研究所など、様々な業界・業種のシステム開発プロジェクトを渡り歩いたほか、3社目の医療系IT企業に入った理由も、治験という未知の分野でシステム開発の経験を積みたいと考えたことが大きかったのです。

その後、9年間働いた医療系IT企業を辞められた理由について教えていただけますか?

最終的には「生態管理のシステムを作りたい」と考えていたため、最初はその会社も3年ほどで辞めようと考えていたのですが、完全成果主義のカルチャーで居心地も悪くなく、勤めているうちに会社に対する愛着も湧いていました。そんな感じで辞めるタイミングを逸し続けていたのですが、「そろそろ次に行こう」と重い腰を上げました(笑)。

まずは自分のやりたいことよりも組織構築やマネジメントを優先した

医療系IT企業を退職後、すぐに別の会社に転職しようと考えられたのですか?

当時はエンジニアを続けるか否かについても迷っていたので、富山県で1カ月ほど林業の職業研修を受けたりしていました。山の中に入って木を切りながらプロダクトの構想を練るのも悪くないなと。
その一方で、会社組織で働くのであればIoT関連のデバイスやサービスに携わり、組み込み領域周辺の技術を学びたかったので、ヘッドハンティング型の転職サービスにも登録していました。先ほどお話ししたように、在学中の1990年代はデバイスの値段が非常に高かったのですが、2010年代後半に入った頃からIoTデバイスの価格が下がり、民間企業でも手に入りやすい状況になっていました。生態管理システムを開発するなら「IoTが広まりつつある今かもしれない」と思い、ドローン系の会社の採用にエントリーしていました。

そのような流れでセーフィーと出会ったのでしょうか?

そうですね。セーフィーはエージェントから紹介された会社のうちの一社でした。当時は「よく分からない会社だけど、とりあえず受けてみるか」といった感じだったのですが、面接を受けた際にウェアラブルカメラ「Safie Pocket(セーフィー ポケット)」の話を聞いて興味を惹かれました。また、創業間もないベンチャーだったセーフィーが、すでに様々な業界に入り込んでいる事実を知ってビジネスのポテンシャルの高さを感じましたし、「今後、セーフィーが攻める様々な業界の中に山(生態管理)も入ってくるかもしれない」という想像が膨らんだことも入社の決め手になりました。

セーフィー入社後はAIサービス開発部に配属されたそうですね。

出社初日に渡された自分の名刺に「AIサービス開発部」と書かれていて驚いたのを覚えています。入社前はウェアラブルカメラの後継機の開発を担当すると聞いていたのですが、一転して「新しい部門の立ち上げをお願いします」と。私はAIに詳しかったわけでもなく経験もなかったので、最初はAI系の展示会に参加して、会場にいる人たちに「AIって何から勉強したらいいんですか?」と聞いて回っていたくらいです(笑)。

谷口さんとしては当てが外れてしまったわけですが、それでもセーフィーを辞めずにAIサービス開発部の立ち上げに尽力された理由はどこにあったのでしょう?

当時のセーフィーは60人くらいの会社でしたが、組織もマネジメントも未成熟なまま人数だけが増え続けている印象を受けました。私としては「せっかく可能性のあるプロダクトを持っているのに、このままでは会社として危ういのではないか…」という思いも抱いていたので、自分のやりたいことは一旦端に置き、まずは組織構築やマネジメントに注力することが重要だと考えました。以前から社長には「会社や組織が落ち着いたら山のシステムをやらせてください」と伝えていますし、現在のポジションも当時と同じ思いで引き受けています。

現場の課題・顧客の声に寄り添ったプロダクト開発ができる

AIサービス開発部の立ち上げ以降、セーフィーでどのようなキャリアを歩まれてきたのでしょうか?

数度の組織変更を経てプロダクト開発部 イメージングチームのグループリーダーを担当した後、プロダクト開発部の副部長となり、イメージングチームとウェブチームの統括を担当しました。昨年末の組織変更を機に、現在は第1ビジネスユニット(以下BU1) プロダクト部の副部長を務めています。以前から組織マネジメントとプロジェクトの仕事を半々の割合で兼務するプレイングマネージャー的な立場で仕事をしており、機械学習を使ったサービスの実証実験開発、プロダクト開発に伴う企画・開発のマネジメント業務などに携わってきました。

谷口さんが副部長を務めているBU1 プロダクト部はどのようなミッション・目標を掲げ、どのようなことに取り組んでいるのでしょうか?

BU1は小売・飲食などの店舗系業界をターゲットとしたプロダクトの開発・提供を担う部門であり、それらのお客様に対する売上や稼働台数に関する目標を追っています。とくに企画・開発系の人材が所属するプロダクト部に関しては、「メンバー各自が顧客との対話を増やすこと」を今期のミッションとして掲げようと考えています。また、フロントエンドとサーバーサイド、インフラとデバイスなど、担当領域の異なるエンジニア同士で開発の進め方を共有したり、実際に手を動かすレベルで開発をシェアできたりするような体制の構築を進めていくつもりです。

これまで谷口さんが開発に関わってきたプロダクトの中で、とくに印象に残っているものについて教えてください。

プロジェクトの途中で離れることになりましたが、店舗内の混雑状況やオペレーションを可視化する「Safie AI People Count(セーフィー エーアイ ピープル カウント)」については、私自身も深夜に大手レストランチェーンの店舗に行ってカメラを取り付けたり、開発したβ版を展示会で発表したりと様々な形で関わっていました。
また、ダンボールの開閉を自動判定するプロダクトの開発も思い入れの強いプロジェクトの一つです。物流や配送の効率化に大きく貢献できるプロダクトになると考えています。

他社ではなく、セーフィーでAIや機械学習、プロダクト開発の仕事をする魅力はどこにあると考えていますか?

AIに限っていえば、「AIベンチャー」と呼ばれるような会社は世の中にたくさんあります。ただ、そのような会社の多くはPoCという名目でSIerやコンサルと同じような人月商売をせざるを得ないケースがほとんどです。
セーフィーはお客様からお金をいただくというよりは、自社の持ち出しで「お客様の店舗にカメラを付けさせてください」といった提案からスタートすることがほとんどです。その後、お客様の課題を解決するためのプロダクトを作ることもできますし、一社のお客様の現場から吸い上げた課題をもとに、業界全体に横展開できるようなプロダクトを企画することもできます。
また、セーフィーは一社一社のお客様との距離が近いので、現地調査が圧倒的にしやすいです。大手飲食チェーンやアパレルチェーンの閉店後の店舗に入れてもらい、カメラの配置を考えたり、現場の課題をヒアリングしたりできるなど、自分の目で現場を見て、現場の方々の課題に耳を傾けながらプロダクトを開発できるやりがいを感じられると思います。

若いエンジニアたちが楽しくやりがいを持って働ける環境を作りたい

谷口さんは採用も担当されているそうですが、今後はどのようなエンジニアを採用したいと考えていますか?

今までは経験のあるシニアに重点を置いて採用を行っていましたが、今後は伸び代のあるジュニアを中心に採用していきたいと考えています。まずはセーフィーに興味を持っている若いエンジニアに入っていただき、入社後に成長できるような環境を提供することが大切だと思っています。

どのようなジュニア(若手)に期待されていますか? また、採用ではどのようなポイントを見られていますか?

自分がそうだったように、開発の仕事は勉強の連続でしかないので、まずは勉強する姿勢を持っている方に期待したいです。また、映像を使ったプロダクトには、まだまだ未知の可能性が眠っており、新しいものを開発できる余地が十分に残されています。私が「セーフィーで映像とセンサーを使った生態管理のシステムを開発したい」と考えているように、セーフィーの中で「やりたいことがある」「作りたいものがある」という方のほうがフィットしやすいと思います。
採用面接では、その方が「何か目標を持ったときに、その目標に対してどのように行動したか」を必ず聞いています。人間は欲望の塊なので、たくさんのやりたいことの中から目標を選ばなければなりません。そして自分が選択した目標に対してどのように向き合うかが、仕事や人生を左右する重要なポイントになると考えています。

最後になりますが、セーフィーに興味を持っている方々へのメッセージをお願いします

エンジニア組織だけに限ってみても、セーフィーには様々なバックグラウンドを持ったメンバーが働いています。私は、そのような多様な個性を持った人たちと触れ合えることこそが、セーフィーでマネジメントをする醍醐味であると感じていますし、メンバーの一人ひとりが実力を発揮できるような環境を作らなければならないと考えています。
新卒で大企業に入社したものの、自分がやりたいことと実際の仕事内容のミスマッチが原因で会社を辞め、セーフィーに移ってきた若いエンジニアもたくさんいます。社会の枠から外れて生きてきたオジサンの一人として、そんな若いエンジニアたちが楽しくやりがいを持って働ける環境を作ってあげたいですね。

セーフィーでは一緒に未来を
つくる仲間を募集しています。

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